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hssaul.com :: 自邸に関する考察
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▼ はじめに
【凶相の土地】 学生時代から自邸の計画案を考えてきました。図面を描いたもののいくつかは 計画案 のページに載せてあります。計画案の敷地は現在私が住い兼事務所にしている築50数年の家が建っている場所です。この土地は父と母が結婚して数年後に手に入れたもので、土地をすでに別の人が登記していたり、新居の設計者が夜逃げしたりと散々な目に遭ったそうです。しかも家相・地相(根拠が明白でない迷信まがいのものもあるが、先人の知恵も多く含まれる)の教えではどうも凶相の土地のようです。良い土地を探してそこに設計したたほうが、よほど面白いプランが出来るだろうと何度も考えました。しかし若くて頼りなかったとは言え、父母がこの土地に根を張ることに決め、新居を構え、生活を始め、そして50数年が経ちました。私たち兄弟もここで成長し、そして地縁ができました。この歴史と近隣関係は簡単には捨てられないものです。たとえ凶相の土地でも目に見えない付加価値があるのであれば、何か新しい提案をするのが建築家の使命であると思い直して、今日も自邸計画案を考え続けています。考えを練っていて思いついたことや、見つけた面白そうな情報を、このページとページ左のリンクの項目へ追加して行くことにしました。
▼ 建築設計について
【報いのない仕事】 その昔、米国・アリゾナ砂漠に今も建設中の未来都市でボランティアとして働いていた時、駐車場からある建物に通じる木製の橋の建設に携わりました。その橋が完成すると、現場監督が橋の建設に直接関係ない人達まで招いて完成を祝う小さなパーティーを開きました。集まった人々は口々にお祝いの言葉を述べながらビールを飲んで歓談しました。予期せぬ出来事に私は感動しました。物創りの喜びの一つはこう言うことなのだなあとその時つくづく感じました。それから何年も月日が経過し私もやっと自分の設計した建物の完成にこぎ着けました。しかし、あの時アリゾナ砂漠で経験したような感動はありませんでした。次の仕事の後も憂鬱だけが残りました。いずれも全身全霊を捧げて設計をし、現場が始まると夜中に飛び起きて図面を確認し、時には描き直しをすることもありました。建築設計の仕事は何と報いのない仕事だろうと落胆しました。その胸のもやもやを抱えながら何年もの間過ごしてきました。今は大袈裟な言い方をすれば、建築設計は命懸けで取り組まなければ創造の喜びを味わえないものなのかもしれないと強く思っています。
▼ 家を建てるということ
【人生のシナリオ】 人間には人生を振り返る時が幾度となく訪れます。家を建てるということは、まさに、この機会の一つです。今までの人生を省みて、そしてこれからどうやって生きて行かを考えることが家創りの第一歩です。家は人生のシナリオを演じる重要な舞台の一つです。舞台である以上シナリオに沿った設えが必要です。シナリオはそこに住まう人が考え、シナリオ作りを手伝い、その設えを考えるのが設計者です。家創りにもう一つ重要なのは、クライアントの立場にたって建築工事をチェックする専門的な知識を持った工事監理者の存在です。設計者が工事監理をする場合もそうでない場合もありますが、設計者・工事監理者と施工者は別であることが望ましいと思います。何故ならば、設計・工事監理・施工が同じだと真にクライアントの利益を優先する者がいなくなってしまうからです。現在の日本ではこのクライアントの立場に立つ専門家の存在を軽視する傾向があると思います。良い家を建てたいのなら、このことをもう一度良く考えてみる必要があると思います。
▼ 家を設計するということ
【豊かな外部空間】 とても素敵な家を見つけてそれと同じものを自分の土地に建てたとしても満足いくものにはならないでしょう。建物は敷地の形状などの条件や周辺の環境を十分に考慮して設計されなければならないからです。また、家とは建築物だけに目が行きがちですが、建物と敷地内の外部空間の設えと敷地外の周辺環境とで評価せれるべきものでしょう。敷地外の周辺環境は個人の力だけではどうにもなりませんが、敷地内の外部空間は個人の力で豊かにも貧しくもすることができるのです。あなたが今、家の設計者と契約を結ぼうとしているのなら、もう一つだけ質問をしてみてください。「設計図書のリストに外構図は入っていますか?」と。「建物周りの設えはそちらで自由にお考えください。」と言ったら契約は白紙に戻したほうが良いのではないでしょうか。
▼ 良い買い物をするには
【オーダーメード】 背広に例えれば、マンションや建売住宅は吊るし、ハウスメーカーはイージーオーダー、建築家に依頼するのはオーダーメード。オーダーメードが一番良いのだけど腕の良い仕立て屋さんを探すのは骨の折れる仕事なのは確かです。だからある程度の品質が保証されていて価格も手頃なイージーオーダーに流れてしまうのも無理からざることなのでしょうか。しかし本当に良い物を手に入れるには買い手の側にも相当の努力が必要なのは経験的に分かっているはずです。どこへ依頼するにしても、良い設計者とはあなたがどんな家に住みたいのかを自分で探し当てる手助けをしてくれる人です。それを探し当てるには相当の時間と根気が必要です。言葉を代えて言えば、設計に時間をかけなければ個々のライフスタイルや価値観にフィットする家はできないのです。少なくとも、終の住処を手に入れたいのならオーダーメードしか選択肢はないと思います。
▼ 一つ前の自邸計画案
最新の自邸計画案
 免震構造+木造・在来軸組工法の家です。免震構造は設計上の制限やコスト高などまだ色々な問題がありますが、終の住処は揺れない家でなければならないと強く考え採用しました。関東大震災は何年かの内に、東海地震、東南海地震、南海地震、首都直下型地震はいつ起きてもおかしくないと言われている今日、震災後も住み続けるには揺れない家でなければなりません。耐震だけでは地盤の揺れを直に受けるため倒壊は防げても家具の転倒、サッシの歪みによるガラスの破損などは防げません。いつ余震が起こるかわからない中で後片付けをするのは危険です。結局しばらくの間、避難所生活を強いられることになります。揺れない家にするには現在のところ免震構造がベストであると思われます。問題点も指摘されているのでさらなる改良を期待します。また他の構造・工法が開発される可能性もあります。今後もこれらの動向を注意して見守って行きたいと思います。
 狭小敷地で隣家との距離が近いため、建物の周囲は免震構造のためのクリアランスだけを確保し、開口部は極力小さくしています。採光を確保するため、家の中心部に屋外室(光庭)を配置しました。各部屋はここから光を採り入れます。この屋外室(光庭)は、暖かい季節に一つの部屋として機能します。一階は居間、台所、廊下のサッシをすべて解放すると大空間になります。また来客をこの空間に引き入れて立ち話をすることもできます。人が大勢集まれば、バーベキュー・パーティーをすることもできます。夏の夕方、夕日が沈むのを感じながらビールを飲むこともできます。雨の日は雨垂れを眺めながら物思いに耽る事もできます。雪が降ればある種の風情を味わうことができるでしょう。台風が来てもこの空間は比較的穏やかなはずです。
 屋根には太陽光発電パネル、太陽熱温水器を設置します。小型風力発電装置を敷地の何処かに設置したいのですが、まだ詳細な検討が必要です。屋外室(光庭)の地下には雨水桝を設置し、トイレや散水用に中水として使用できるようにします。電気自動車を購入して、太陽光発電パネル、小型風力発電装置と共にスマートグリッド・システムを構成できないか考え中です。ホーム・エレベータは、年老いた両親と自分も年老いて行くことを考えると是非取り付けたいのですが、コスト面の検討が必要でしょう。平面図には描いてしまいましたが。
【計画場所】 神奈川県横浜市神奈川区
【主要用途】 専用住宅
【家族構成】 夫婦、子供 2 人(想定)
  
【敷地】 128.60 平方メートル
【用途地域】 第2種中高層住宅専用地域(建蔽率 60%、容積率 150%)
【防火地域】 準防火地域
  
【構造】 免震+木造
【構造形式】 在来軸組工法
【基礎】 べた基礎
【規模】 地下 0 階・地上 2 階
【建築面積】 
【延床面積】 
  
【設備】 太陽光発電パネル
 太陽熱温水器
 小型風力発電設備
 雨水再利用システム
 電気自動車
 スマートグリッド・システム
 ホーム・エレベータ?
  
【設計期間】 
▼ 最新の自邸計画案
 コンセプトは「一つ前の自邸計画案」と同じです。プランを改良しました。
 データも「一つ前の自邸計画案」と同じです。